鉛バッテリーの再生及び機能回復とは?

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鉛バッテリー劣化の原因

鉛バッテリーを放置したままにしておくと、当初は柔らかい硫酸鉛が溶解と析出を繰り返して、固く結晶化していきます。これは一般的にサルフェーションと呼ばれるもので、サルフェーションが生成されると充電不可能な状態になります。電池寿命の約80%以上はこのサルフェーションに起因しています。

鉛バッテリーはまったく使用しない状態で数ヶ月放置すると、自然放電により電気のない状態になってしまいます。放電により生成される柔らかい硫酸鉛は時間の経過とともにサルフェーションとなっていきますので、本来はこまめに充電しておくことがバッテリー寿命の長期化に繋がります。

一方、サルフェーションにより充電ができなくなったバッテリーでも、サルフェーション自体は結晶化した硫酸鉛ですから、これを分解して電解質に戻すことができれば、本来のバッテリー性能を取り戻すことになります。

つまり、鉛バッテリーの再生とは、「サルフェーションを希硫酸中に戻し、充電できなくなったバッテリーを再び充電できるようにする作業」であり、「一度ライフサイクルの終わった製品にもう一度新しいライフサイクルを与えること」と言うことができます。

 

サルフェーション現象

サルフェーション現象

バッテリーは通電をすることで、バッテリー内の電解質中の+とーの電極板の間に電流が発生します。しかし、時間が経過するにつれて電解質中で、希硫酸鉛(PbSO4)が発生し、結晶化していくようになります。サルフェーションは電気を通さない特性を持つため、結果として電気抵抗として存在していることになります。より簡単に表現するならば、バッテリー内で本来通電を担っていた物質が結晶化して、逆に通電を妨げる物質になってしまったということです。

サルフェーションが電極板を被うことにより、電極板の有効面積が減少してしまうため、瞬間的に通電できる最大量が減少してしまいます。(通電能力の低下)
さらに、電解液中の蓄電を担う物質(鉛や硫酸)がサルフェーション形成に使われてしまったため、バッテリー内に電気を貯めるための化学的エネルギーが不足します。(蓄電能力の低下)

このように、サルフェーションは、バッテリーが持つ本来の2つの能力、通電能力と蓄電能力を低下させ、自然放電を通して時間の経過とともに増加し、やがてバッテリーは寿命を迎えることになります。

バッテリーの再生とは、サルフェーションがもたらす通電能力と蓄電能力の低下を新品同様のレベルにまで回復させることを指します。サルフェーションを電極板から剥離させるだけでは蓄電能力は回復しません。サルフェーションを鉛と硫酸に電気分解し、電極板と電解液に戻すことによってのみ、バッテリーは本来のあるべき姿に戻ることになります。